JavaOne 2017 レポート 10/5 Day-5 千秋楽はMariottホテルで
いよいよ正真正銘JavaOne最終日です。
会場もMoscone WestからMariottホテルに場所を移して、なんとなくもう終わるんだよ感が漂ってきます。
今年は最終日のランチチケットがついてなかったので、参加者同士で「コスト削減でランチ配給もないのか!」などとぼやいていたら、単にチケットのモギリがなくなっただけでブツはきちんと配給されました。 なお、味はいつも通り。
Java Community Keynote
今年のテーマは「Community Keynote Reloaded」。 要するに「Matrix Reloaded」1 になぞらえて、各地のコミュニティの人たちで寸劇を披露しつつ普段の活動を紹介する、みたいな流れです。
なんだかんだで毎年来日されてる親日家のStephen Chin氏がディレクター的な役柄で、JOnsenのSebastian Daschner氏がNEO役になって話が進みます。
グリーンバックのクロマキー合成でバイクを乗り回してみたり、
日本オラクルの伊藤さんが日本古来より伝わるSpirits of Jigsawの教えを説いてみたり、
javajoのカラテマスターよこなさんがカラテキックを教えたり2、
マスターオブマスター(?)のskrbさんのマスター感が半端なかったり、
と、想像していたよりも楽しめました。よかったよかった。
A RESTful Java Framework for Asynchronous High-Speed Ingest
サーバ側の処理が結局DBへの更新系処理がボトルネックになってスケールしない問題を、NIOのSelector APIとステートマシンアルゴリズムを使って、非同期かつノンブロッキング処理として解決してみたよ、みたいなセッション。
Java 8: The Good, the Bad, and the Ugly
https://www.slideshare.net/BrianVermeer/java-8-the-good-the-bad-and-the-ugly-jbcnconf-2017
Java 8のラムダとかストリームとか良し悪し、ワークアラウンド的なノウハウなどを紹介するセッション。 資料もスタイリッシュっぽいし、話も軽快そうだし、割と実践的な内容だった気がします。
ただ、隣の人が「半ケツかよ!」というぐらいこっちのイスの座面を占有するわ、そこからさらに足を広げるわ、定期的に足の上下運動をするわで、セッション内容が全く頭にはいらず無念。
狭いし見えないし隣のオッサン足広げすぎ&接触型貧乏ゆすりするしで、全く内容が頭に入ってこない
— Yasuharu Nakano (@nobeans) 2017年10月5日
まあ、資料を読めばいいかと。
Vectors with Values on the JVM
Project Panama / Valhalla系の低レイヤのセッション。 へーとかふーんとか聞いてましたが、メモを取ったり説明するほど理解できてません。 とりあえず、リンクだけ貼ってお茶を濁します。
- JavaOneサンフランシスコ 2017 5日目 -- きしだのはてな
- Java VMの改善案が楽しそう -- きしだのはてな
- Project Panama: Interconnecting JVM and native code
- Vector API Developer Program for Java* Software
Changes to the JDK Release Model
物議を醸しているリリース/サポート話ですね。 きしださんをはじめ他の方がまとめてくださってるのでまとまった情報としてはそちらをご参照ください。
- Oracle Java SEサポート・ロードマップ
- 新しいリリースモデルはJavaを使う人 全員要注目だった
- [Java] Faster and Easier Use and Redistribution of Java SE
- Javaのリリースは6ヶ月ごととなる
あと、個人的にTwitterに流したツイートを載せておきます。
日本オラクルの人から、詳細は未定だけど「今までは、OpenJDK=ソースで、Oracleやディストリビュータでバイナリを提供してた」けど「今後は、今までOracleJDKを提供していたプラットフォームについてはOpenJDK自体からバイナリが提供される予定」という話を聞きました
— Yasuharu Nakano (@nobeans) 2017年10月10日
なので、有償LTS以外のバイナリは「OracleJDK」という名目で提供しない可能性もなくはない感じ
— Yasuharu Nakano (@nobeans) 2017年10月10日
単にビルド実施組織が変わるだけで提供はOracleサイトから今まで通りという話なのか、OpenJDKでビルド&提供するのか(Oracleは表に立たない)は、これから調整っぽいふいんき
— Yasuharu Nakano (@nobeans) 2017年10月10日
どちらにせよ、騒ぐとしたら「バイナリが手に入る入らない」ではなくて「LTS(有償OracleJDK)を使わない場合は半年以上経ったら独立のセキュリティアップデートは手に入らなくなって、色々てんこ盛りのメジャーバージョンにアップデートしないダメ」というのを呑めるかどうか、ですね
— Yasuharu Nakano (@nobeans) 2017年10月10日
あと、独立したディストリビュータが特定プラットフォーム向けに無償LTS的なJDKバイナリ提供をする余地もあるし
— Yasuharu Nakano (@nobeans) 2017年10月10日
OpenJDK/OracleJDKを含めて、メジャーどころのJDKバイナリ提供者がどういった提供サービスを打ち出してくるかはまだしばらく様子を見るしかないかなと
— Yasuharu Nakano (@nobeans) 2017年10月10日
もちろん、みんなだいすき「塩漬け」(=アップデートしない)という選択肢もあるわけです
— Yasuharu Nakano (@nobeans) 2017年10月10日
本日のディナー
最終日のディナーはもちろん、日本人参加者によるJavaOneの締めとして毎年恒例になっている、通称「蟹One」です。
日本的な蟹料理に慣れ親しんだ人間として、蟹への冒涜かと憤ってしまう勢いで油まみれにこってり炒められた蟹を、手を油だらけにしながら一人一杯いただきます。 手がありえないほど油だらけでベタベタになるのでビールはほぼ進まないけれども、これ以上ないぐらいビールのお供的な味である、というダブルバインドに苛まれながら、ひたすら蟹を貪ります。 油が冷えたら負けなので、ヤケドに留意しつつ熱々のうちにただひたすらに貪るのがポイントです。
これにて全日程終了です。